茶はケニア第3位の外貨獲得産業で、総外国為替収入の約26%を占めています。労働集約産業である茶業界は、300万人以上の生計を直接的・間接的に支えています。茶の栽培と加工は農村部で行われているため、農村社会の経済的福祉の強化に加え、地方インフラの開発にも大いに貢献しています。茶業界は茶の栽培、製造加工、輸出、そして付加価値の分野に多大な投資機会を提供しているのです。
世界的な茶の生産過剰によって、茶の生産者の介入が余儀なくされ、生産国の国内市場を強化するための戦略が必要となって います。茶に関するFAO-IGGの研究によって茶の健康効果が詳細になったことから、2002年以降ケニアはこの研究結果にしたがって健康面から茶の消費を促進しています。この結果、茶の国内消費量は2002年の1.26万トンから2007年には1.76万トンに39.7%の伸びを果たしました。茶業局は茶の健康効果について特に若者の関心を高めることにより、茶の消費増進に積極的に取り組んでいます。
ケニアの製茶業は、緑茶、白茶、正統派の紅茶、フレーバーティーの各種銘柄をはじめとするスペシャルティー茶の販売促進に力を入れています。スペシャルティー茶の推進の意図は、健康効果からフレーバーにいたるその特性に応じて新しい市場区分の要求を満たし、それによって業界の市場多角化努力を支えることです。消費者の健康なライフスタイルに対する意識と、よりトレンディーな商品への嗜好が、スペシャルティー茶の需要を生んでいます。
2007年の茶の生産量は36.9万トン。前年の2006年は31万トンでした。2007年の36.9万トンという生産量は、公認された数字としては2005年の32.8万トンを上回る最高記録となりました。2007年の生産量の多さはこの年の上半期の高い生産高を記録したことによりますが、その主な理由は茶の栽培地域で雨がうまく分散し、気候条件に恵まれたことによります。
生産量が伸びたその他の要因としては、製茶能力の強化があります。また、研究によってこの10年間に多収性で耐乾性の品種が導入されたことも、生産量が年を追って徐々に増加している有力な要因となっています。
■ケニアの茶の生産
| 四半期 | 生産量 2007年 kg |
生産量 2006年 kg |
生産量 の差 |
増減率 (+/-) |
| 第1四半期 | 108,701,691 | 49,470,774 | 59,230,917 | 119.73% |
| 第2四半期 | 90,080,040 | 84,663,658 | 5,416,382 | 6.40% |
| 第3四半期 | 74,447,011 | 75,612,353 | (1,165,342) | -1.54% |
| 第4四半期 | 96,377,434 | 100,831,257 | (4,453,823) | -4.42% |
| 合計 | 369,606,176 | 310,578,042 | 59,028,134 | 19.01% |
生産量の増加により、2007年の輸出量も31.3万トンから10%伸びて34.5万トンとなりました。2007年のケニア茶の輸出先第1位は例年どおりパキスタンが占め、総輸出量の23%に相当する7.9万トンを占めました。次にエジプト(6.7万トン)、英国(5.8万トン)、アフガニスタン(2.8万トン)、スーダン(2.4万トン)と続きます。ケニア茶の主要市場となる以上5カ国で、総輸出量の75%を占めています。残りのケニア茶は、全世界46の市場に輸出されました。
主要輸出先5カ国のうちケニア茶の輸出量の伸びが最も大きいのはアフガニスタンで、同国への売上量は2006年の1.8万
トンから54%増の2.8万トンとなりました。次に高成長を示したのは42%増のスーダンで、英国への茶の輸出量も同期に26%伸
びています。