|概要|ケニア経済における農業|農業部門の投資機会|ケニアの切り花産業|
ケニア経済は、20年にわたって停滞気味だった後、上向きに転じ、成長率は、2003年の2.8%から2006年のおよそ6%へと上昇しました。ケニアの国内総生産(GDP)は、2004年の161億ドルから2006年には207億7,000万ドルに達したと推定されています。
経済成長に貢献した要因の1つは、農業部門の最近の成長です。農業部門は、1963年から1973年まで、年平均約6%という高成長率を達した後に下降し、2000年にはマイナス2.4%という最低成長率を記録しました。2003年、政府は、「富と雇用創出のための経済回復戦略構想(ERSWEC/Economic Recovery Strategy for Wealth and Employment Creation Initiative)」を打ちだします。これには、農業の分野も含まれました。2005年には農業部門は、主として園芸品、穀類、茶、サトウキビ、乳製品からの収益が改善した結果、6.7%の成長率を記録しました。
農業は、実質GDPの27%、総収益の60%、政府収入の45%を占め、引き続きケニア経済成長の原動力となっています。ケニア人の約75%は、農産業に従事しています。
園芸産業は、農業で最も成長する分野の1つで、2005年には農業総生産の10%強を占め、約250万人を雇用しています。有力な園芸企業の1つはホーム・グローン社で、22年間英国市場に花や野菜を供給しています。ケニア園芸産業の主な園芸生産物は、利益率の高い花産業です。ケニアは世界でも有数の高品質の花の生産国であり、近代的なすぐれた産業構造を備えています。毎週100万個強の花束が、マークスアンドスペンサーやテスコ等英国のチェーン店の棚に並べられています。
農業と観光の比較
| 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | ||||||
| 製品 | $ | KSH | $ | KSH | $ | KSH | $ | KSH | $ | KSH |
| 園芸産品 | 246 | 19 | 349 | 27.5 | 473 | 36 | 568 | 45 | 584 | 44 |
| コーヒー | 95 | 7.5 | 83 | 6.5 | 83 | 6 | 88 | 7 | 131 | 10 |
| 紅茶 | 439 | 34.5 | 436.5 | 34 | 435 | 33 | 549 | 43.5 | 566 | 43 |
(単位 US$ = 100万、KSH = 10億)
この部門の主な農業輸出品は、紅茶、コーヒー(ロブスタ種・アラビカ種を含む)、園芸産品(豆、アボカド、花等)です。これらは、観光業に次いで2番目に大きな外貨獲得産業です。主要なコーヒー輸出企業の1つはC.ドーマンズ社(C. Dormans Ltd,)で、小規模コーヒー農家が品質を改良して高い価値を引き出すのを手助けしています。ケニアの農産品は、欧州連合や東・中央アフリカの近隣諸国にかなり進出しています。
2001年〜2005年の花および生鮮野菜の輸出
| 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | ||||||
| 産品 | トン | $ | トン | $ | トン | $ | トン | $ | トン | $ |
| 花 | 44,462 | 122 | 55,875 | 144 | 65,637 | 210 | 85,911 | 269.5 | 85,647 | 273.5 |
| インゲンマメ | 10,456 | 19 | 25,529 | 50 | 27,169 | 61.5 | 34,794 | 89 | 33,591 | 90 |
| アボカド | 14,800 | 8.5 | 11,494 | 5 | 18,519 | 11 | 17,453 | 10 | 19,423 | 13.5 |
| その他の生鮮野菜 | 20,322 | 28 | 56,305 | 68 | 55,692 | 96 | 33,806 | 85 | 32,159 | 97 |
| 計 | 90,040 | 177 | 149,202 | 267.5 | 167,017 | 378 | 171,963 | 454 | 170,819 | 474 |
出所:ケニア税関
(単位 US$ = 100万)
コーヒーの売上量と価格
| 年 | 量(トン) | 1kgあたりの価格(US$) | 1kgあたりの価格(KSH) |
|---|---|---|---|
| 2003 | 61,224 | 1.29 | 97.88 |
| 2004 | 49,926 | 1.86 | 145.91 |
| 2005 | 47,650 | 2.49 | 188.86 |
| 2006 | 50,528 | 2.76 | 198.38 |
出所:ケニアコーヒー委員会
2001年〜2005年の園芸輸出品
| 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | ||||||
| 産品 | トン | $ | トン | $ | トン | $ | トン | $ | トン | $ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 花 | 44,462 | 122 | 55,875 | 144 | 65,637 | 210 | 85,911 | 270 | 85,647 | 274 |
| 生鮮青果物 | 45,578 | 54 | 93,327 | 123 | 101,380 | 184 | 86,052 | 184 | 80,743 | 182 |
| 加工果実・ 野菜 |
96,085 | 58 | 107,759 | 70 | 139,141 | 89 | 113,941 | 89 | 119,526 | 116 |
| 木の実 | 11,637 | 12 | 7,534 | 12 | 10,136 | 26 | 16,815 | 26 | 13,341 | 13 |
| 計 | 197,762 | 246 | 264,494 | 348 | 316,294 | 568 | 302,720 | 568 | 299,257 | 584 |
出所:ケニア税関
(単位 US$ = 100万)
農業の工業化に投資機会がいくつか存在します。たとえば次のとおり、園芸産品のほかにも非常に大きな機会が存在しています。
農業と林業
| 2003 | 2004 | 2005 | |
| GDPに対する農業の寄与率(% *) | 25.3 | 24.3 | 24.3 |
| 主要な産品出荷量 | |||
| コーヒー(1000トン) | 61.2 | 49.9 | 47.7 |
| 茶(1000トン) | 293.7 | 324.6 | 328.5 |
| 小麦(1000トン) | 72.0 | 84.1 | 122.6 |
| トウモロコシ(1000トン) | 280.5 | 448.5 | 416.2 |
| サトウキビ(100万トン) | 4.2 | 4.7 | 4.8 |
| 除虫菊抽出物(トン) | 106.9 | 41.9 | 16.4 |
| 牛乳(100万リットル) | 203.0 | 274.0 | 332.0 |
| 森林植林面積(1000ヘクタール) | 125.1 | 132.3 | 132.3 |
| 園芸輸出品(1000トン) | 133.2 | 145.6 | 163.2 |
* 基準年=2001年
出所:ケニア国家統計局
ケニアの園芸部門は、現在最も成長する産業の1つで、観光と紅茶に次いで3番目の外貨獲得産業となっています。果物、野菜、花の輸出はほとんど毎年拡大しており、園芸産業の輸出は2003年に31%増加し、輸出総量は13万トンに達しました。毎年輸出される生鮮園芸作物の中で上位にあるのは、切り花、インゲンマメ、サヤインゲン、スノーエンドウ、アジア野菜、パイナップル、マンゴー、トマト、パパイヤ、パッションフルーツです。
農業部門において、ケニアの花卉栽培は、紅茶に次いで2番目の外貨獲得分野となっており、年間2億5,000万ドル強を稼ぐとともに、5万人〜7万人を直接雇用し、150万人強を間接的に雇用しています。さらにこの分野においては、毎年輸出される切り花の量と価額が最高の伸びを記録し、過去15年の年増加率は35%でした。バラ栽培面積は毎年増加し続けるものと予想されます。
関連リンク:
Kenya Flower Council
Kenyaweb.com