[2012年6月15日]
ケニア共和国外務大臣の日本公式訪問
玄葉光一郎外務大臣とオンゲリケニア共和国外務大臣
サム オンゲリケニア共和国外務大臣は3日間の日本への公式訪問日程を6月6日に終えました。今回の来日目的はケニア共和国からの特別書簡を日本国総理大臣にお渡しする事でした。
今回の来日で大臣は国会議員、日本政府高官、財界要人、在日ケニア人ビジネスマンとの実利的な会談を行いました。
玄葉外務大臣との会談では東日本大震災の被災者に改めてお見舞い申し上げ、日本人が今回の震災から早期の復興を遂げるものと確信しており、ケニアと日本の連帯を改めて表明しました。
両外務大臣は両国のこれまでの友好的関係を改めて認識し、オンゲリ外務大臣は独立以来継続して行われている日本の援助はケニア発展のため非常に重要なものであると称賛しました。また、現在日本の技術協力により開発がすすめられている産業、観光、農業、医療、教育分野のプロジェクトについて述べました。
教育分野についてはジョモケニヤッタ大学農業技術学部を例にとり、日本の援助はアフリカ全体の開発にとって大きなインパクトがあると述べました。
また、ソンドゥ ミリウ水力発電プロジェクトも日本の援助により達成できた成功例であるとも述べました。
しかし、開発プログラムの民間への拡大が必要であり、例えばラムー港−南部スーダン−エチオピアを結ぶLAPSSET回廊の開発は日本とケニアの政府間だけではなく民間の相互協力の非常に大きな機会となると強調しました。このラムー回廊の実現可能性調査については日本の先進技術を利用して行われ、LAPSSETが広義のビジョン2030として2国間で実現できれば大変ありがたいと述べました。
両外務大臣は二国間における広範囲にわたる議題について協議を行いました。間近に迫ったリオ+20サミットについては、サミットの成功ととりわけ「未来にとって何が必要か」という道筋をつけること、それに対する政治的コミットメント、前回のリオ宣言の確認のためにオンゲリ外務大臣がケニア政府代表として出席すると伝えました。ケニアは次の世代に向けた持続可能な開発グリーンエコノミーリオ+20で、リオ+20後の時代に人類にとって持続可能な開発のための制度的枠組みを強化するグリーンエコノミーを提唱します。
大臣はリオ+20の結果、強化されたUNEOのもとでの持続可能な開発の枠組みとして日本にさらなる強力を求めました。ケニア政府はリオ+20に向けたアフリカの統一見解としてナイロビに拠点を置くUNEPのUNEOへの改組並びに強化を強く支持すると述べました。
オンゲリ大臣はこの件について新たな負担を加盟国に強いることなく多国間環境協定が結ばれるよう、ケニアならびにアフリカ諸国をサポートしてほしいと伝えました。
また、柳沢光美経済産業副大臣、山根隆治外務副大臣とも会談しました。柳沢副大臣との会談ではケニアとの相互交流について謝意を述べ、最近の石油天然ガス・金属鉱物資源機構とケニアのナショナルオイルコーポレーションとの覚書の調印を歓迎すると伝えました。この調印は経済産業省とケニアのカウンターパートである省が実利ある強力を行う証であると述べました。ケニア、日本の公的機構の相互協力による石油資源の開発は相互にとって実りある結果をもたらす事を希望すると述べました。ケニアは鉱物資源探査について焦点をあて鉱物分野においても潜在的可能性があることを伝えました。
アフリカ開発協会のメンバーとも会談し、矢野哲朗会長理事と二国間の貿易、投資に大きな可能性について話し合い、大臣は両国の経済関係が全ての段階で順調に進むように全ての面において協力していきたいと強調しました。
大臣は日本・ケニア友好議員連盟幹事長の河井克行衆議院議員とも会談を行い、両国の国会議員が相互に理解を深めることで合意しました。特に相互の議員連盟の関係強化について話し合われました。
最後に在京アフリカ外交団のトップと会談しました。席上、大臣はアフリカ外交団の活動や日本とアフリカの友好的関係について紹介を受け、大臣からも今回の来日目的について紹介がありました。大臣はリオ+20サミットが環境保護における世界的な協力関係強化にいかに重要な機会となるか、また国際的環境保護管理を強化する決定がなされることが国際社会にとって重要であると述べました。
アフリカンユニオンが環境保護強化のためナイロビに拠点を置くUNEPを世界の環境保護機関とするため組織強化を求めて既に宣言を出していることを発表しました。大臣は環境統治の効率化無しには地球上で持続可能な開発を達成することは不可能であるとケニアは信じていると説明しました。これは環境保護と管理そして持続的開発は世界中にとって切り離すことはできない問題であるという事です。その結果として、ケニアはUNEPの改革、強化を通じて環境統治を推し進めるというアフリカユニオンの立場を支持します。
2012年6月6日、水曜日
ケニア共和国大使館